記者を被災地取材のトラウマから守る

松井豊(元筑波大教授)

第3会議室

28日(日)

​〜

15:10

16:30

災害時には被災者はもちろんのこと、それを取材するジャーナリストにも強いストレスがかかり、時に記者が「惨事ストレス」におちいり心身の変化を体験することがあります。発生直後には、取材者に「興奮状態が続く」「体験したことを繰り返し思い出す」「思い出すことを避けようとする」「周囲と摩擦を起こしやすい」といった反応がみられ、やがて「身体の不調」「緊張や不安がとれない」「自分を責めて、ふさぎ込む」「災害にかかわることを避ける」「孤立を感じる」といった症状がみられるようになります。このような症状を解消するためには何が有効なのか、東日本大震災を含め、災害現場での活動中や活動後にジャーナリストが体験するストレスについて研究してきた「報道人ストレス研究会」での議論を元に、被災者を取材するときに心がけてほしいこと、上司や職場が記者にどう向き合えばいいのかなどについて考えましょう。

松井豊(まつい・ゆたか、元筑波大学人間系教授)1989年文学博士(東京都立大学)取得。聖心女子大学助教授、筑波大学助教授を経て2005年9月同教授。報道人ストレス研究会代表のほか東京消防庁惨事ストレス対策に関する専門指導員、総務省消防庁緊急時メンタルサポートチーム委員、地方公務員安全衛生推進協会「メンタルヘルス対策専門派遣事業」専門員、東京消防庁技術改良研修課題検討委員会委員を務めている。専門は社会心理学(対人心理学、臨床社会心理学)、研究テーマは、恋愛、惨事ストレス、悲嘆など。著書に「被災した自治体職員のメンタルヘルスについて-惨事ストレスを中心に- 」(自治体危機管理研究 第18号)、「東日本大震災における心理学者の支援活動と研究の概観」(心理学評論Vol.60 No.4)

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