日経式・経済調査報道

鷺森 弘(日本経済新聞総合編集グループ次長)

第1会議室

28日(日)

​〜

09:30

10:50

日本経済新聞は2017年春、調査報道チームを発足させ、経済分野の新たな調査報道を展開してきました。権力の不正を暴く従来型の調査報道の概念にとらわれず、経済活動を巡る構造問題を掘り起こすことに重きを置いています。
代表例が官民ファンドの失敗続きの投資実績を初めて明らかにした一連の記事や、無秩序な都市開発の実態に光を当てた「限界都市」シリーズです。補助金の後押しでタワーマンションが乱立し、住宅供給過剰が生じていることに警鐘を鳴らした記事は話題を呼びました。社会保障の持続性を問う記事も発信しています。
日経の調査報道の特徴はオープンデータの加工・分析を通じて知られざる事実を発掘する「データジャーナリズム」を重視している点です。発足時からチームを率いる鷺森弘記者が具体例に基づき、端緒のつかみ方、ファクトの集め方、データの加工・分析手法を説明します。多くは高度なテクニックを用いることなく、気づきと心がけがあれば誰でも取り組めます。開拓余地が大きい経済調査報道について議論を深めたいと思います。

鷺森弘(さぎもり・ひろし、日本経済新聞社総合編集グループ次長)
神戸大法卒。1996年、日本経済新聞社入社。大阪経済部、産業部(現企業報道部)、日経ビジネス編集部などで、主に金融、素材、電機、自動車、商社、電力・エネルギー業界を担当。2017年4月から現職。金融システム不安、鉄冷え、ITバブル崩壊、リーマンショック、東電問題、資源バブル崩壊など、数多くの景気・業績の悪化局面や業界再編問題と向き合ってきた。

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報道実務家フォーラムは、調査報道を支える非営利ジャーナリズム団体の国際組織「世界調査報道ネットワーク」(GIJN)に加入しています